Sは映画館で鑑賞 Mはビデオ、BSなどで鑑賞

ファーゴ *** まるで職人が作り上げた精緻極まりない工芸品。しかし私は好きではない。
ファースト・ミッション *** くささはいなめないが、その優しい描写には好感が持てる。
ファイト・クラブ *** 確固たる映像スタイルとおかしさ。それが話の深みにならないもどかしさ。
ファイナル・カウントダウン 音楽はいい。話がもったいなさすぎる。
ファイナル・デスティネーション **1/2 相当強引な話だが、ここまで勢いがあればそれもOK。
ファイナル・ファンタジー *1/2 フルCGがすべての足かせ。映画的醍醐味がない。
ファイヤーフォックス ** 興奮の飛行シーン。それだけ。
ファインディング・ニモ *** 必死に殻を打ち破ろうとしている姿勢は評価する。そこまでの作品。
ファンタジア ***1/2 これが1940年だという事実だけで驚愕。
ファンタジア2000 **** イマジネーションの洪水。圧倒的な迫力。素晴らしい。
ファンタズム *1/2 トールマンは怖い!
ファンダンゴ **** 70年代の半端を、青春のさまざまな側面を切りとった作品。
「ファンダンゴ」 FANDANGO
このコーナーの記念すべき最初の1本は、迷った末にこれにしました。ケビン・コスナーの初主演作品にして、スピルバーグの作ったアンブリン・エンターテイメントの最初の作品。期待しないで新宿ミラノ座に見に行って、コスナーとパット・メセニーの大ファンになって帰宅しました。60年代と80年代の間に挟まれた70年代の空気がよく出ていると思います。19844年アメリカ映画。監督:ケビン・レイノルズ
Vol.1 2000.01.29
ファントム・オブ・パラダイス ***1/2 粋でポップ!
ファンハウス 惨劇の館 ** ありがち。
フィアレス ***1/2 生きることの本質を探る感動作。
フィアー・ドット・コム *1/2 こういう素材はわかる人にやってもらいたいもの。
フィールド・オブ・ドリームス ***1/2 夢を爽やかに語っている佳作。
フィオリーレ 花月の伝説 *** 時の流れと人の心を美しく節度のある語り口で見せるタビアーニ!
フィツカラルド *** 夢の本質を見つめる面白さと残酷さ。
「フィツカラルド」 FITZCARRALDO
ニュージャーマンシネマというくくり方の中では一番華のある作品。船を山越えさせるというこの場面にくらくらした方も多いだろう。キンスキーの鬼気迫る演技。クラウディア・カルディナーレの可憐な存在感も素晴らしい。そしてもうひとつ。私にとってミニシアター初体験となったのが本作ロードショー公開中のシネマスクエアとうきゅうであった。夏休みのまっただなか。中学生だった私にふかふかなシート、飲食禁止、小さくて読み応え満点の(ちょっと値段は高い)パンフレット、そして前代未聞、定員入れ替え制、そして上映作はマニアックな映画館は、すべてがかっこよく見えた。今やそれがスタンダード。個人的にはシネスクはミニシアターの王道をいつまでも歩み続けて欲しいと思う。1982西独 監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
Vol.16 2000.8.23
フィッシャー・キング **1/2 まどろこしすぎて作者の感情が素直に伝わらないのが致命的欠陥。
フィフス・エレメント **1/2 ゴッタ煮。
フィラデルフィア **1/2 意識の高さは認めるが、それが映画のテーマとして消化されていない。
フープ・ドリームス **1/2 人生の悲哀、社会の不公平への憤り、そして永遠の未完成か…。
フェイク ** 素晴らしいパチーノ。悲しみとリアリズムは時に敵対するものである。そしてそれは成功することは稀だ。
フェイス/オフ *** 驚愕のアクション。監督の美学に感じるかしないかだ。
FAIL SAFE 未知への飛行 *** 簡潔な組み立てが生み出す力強さ。
フェノミナ 「虫愛ずる君」の精神を見習って欲しい。
フェノミナン ** 長い。はっきりしない。トラボルタは良い。
フォー・ウェディング *** 語り方が上手。でも能がなさすぎませんか?
フォーリング・ダウン *** 一気に見せる語り口はなかなかのもの。M・ダグラスのサイコ野郎はハマリ役。
フォ−ン・ブース **1/2 会話劇を支えるには役者陣の力量が不足気味。
フォレスト・ガンプ 一期一会 ** 可もなく不可もない普通の映画。ガープのパクリだぞ。
不機嫌な赤いバラ *1/2 間が悪い。すべてそこだ。主演二人の頑張りもプラスマイナスゼロになる。
復讐者に憐れみを *** 痛い描写の隙間にある虚無感。
普通の人々 **** 普通という意味をここまで問うた映画があるだろうか。
「普通の人々」 ORDINARY PEOPLE
一見幸せに満ちあふれた家族の崩壊と再生を静かに描いたロバート・レッドフォードの初監督作品。レッドフォードの演出は誠実かつ知的で、静けさの中に心の葛藤を深く閉じこめている。次男役のT・ハットンがオスカーを獲得したが、カウンセラー役のJ・ハーシュ、父親役のD・サザーランドの演技もすばらしい。撮影監督ジョン・ベイリーは暖色系を巧みに使い、寒々とした光景の中に人の暖かさと寂しさを鮮やかなコントラストで描いた。当時思春期の入り口にいた私は、ここに描かれた親子間の心が伝わらぬもどかしさに共感するものが大きかった。アカデミー賞4部門(作品、助演男優、監督、脚色)受賞。1980年アメリカ映画。監督:ロバート・レッドフォード
Vol.4 2000.02.20
フットルース ** 見かけは新しいが、中身が古すぎ。
不滅の恋 ベートーヴェン *1/2 軽薄だ。ルードウィヒも怒るだろう。
フューリー ** これってもっと哀しくなきゃいけないんじゃないの。
冬の恋人たち ** モイラは可愛い!
フライトナイト **** すごい! なんというセンス!
プライベート・ライアン ***1/2 恐怖を感じさせる戦争映画。生き残ることの責任感についての映画。
プライベイトレッスン *1/2 ドキドキするけれど途中からヘンな話になってもったいない。
フライング・コップ *** 面白すぎ。
フライング・コップ2 *** 本当に面白すぎ。
フライングハイ *** 楽しいパロディ映画。これで充分。
フライングハイ2 危険がいっぱい月への旅 ** パワーダウン。ギャグが説明過剰。
ブラザー・フロム・アナザー・プラネット *** シンプル。あたたかい。
プラスティック・ナイトメア 仮面の情事 **1/2 無難な仕上がり。それだけ。
ブラックホーク・ダウン **1/2 政治的背景を描かぬ創作姿勢は逃げともとれる部分がある。
ブラックホール *1/2 張りぼてレベルの作りのまずさ。
ブラック・レイン *** 松田優作の恐ろしさだけでも映画史に残る。
「ブラック・レイン」 BLACK RAIN
リドリー・スコットが日本を舞台にした刑事物を撮影すると聞いたとき、小躍りするようなワクワクした気分になった。でも本当は歌舞伎町でやりたかったとか、日本で撮影した部分は使えない場面が多くリテイクばかりだったとか、自由にロケできなかったためのトラブルが多かったとか、気分がめいる話ばかり聞かされた。でも完成した作品は傑作ではなかったが、そんな制約の中での精一杯の努力を伺いしれる1本になった。ハンス・ジマーのスコア、高倉健の眉間のしわ、なにより松田優作の鬼気迫る演技に感激した数日後、彼の訃報に接する。もし彼が生きていたら今頃、ハリウッドで大活躍していただろうと今でも確信している。そんな死後11年目の晩秋。1989米 監督:リドリー・スコット

Vol.20 2000.11.26
フラッシュ・ゴードン あちゃあ。
ブラッドシンプル ***1/2 ぐいぐい引っ張り込む構成の妙。
ブラディ・サンデー ***1/2 静けさと混乱と、両方を冷静に見つめようとする力。
プラトーン **** いろいろ言うのは容易だが、やはりこの哀しみは痛すぎる。
フランケンシュタイン(1931) **1/2 怪物に荘厳さを感じる。
フランケンシュタイン(1994) *1/2 哀しみがない。映画にも魂を入れ忘れている。
フランケンシュタイン 禁断の時空 *1/2 出し遅れた証文。そう呼ぶしかないセンス。
フランティック **1/2 異国での恐怖という設定がいかされていない。
ブリー・マネー *** この力の抜け方、お見事。
ブリキの太鼓 **** 欧州現代史を駆け抜ける映像の万華鏡。
ブリジット・ジョーンズの日記 ** この映画自体が等身大じゃない嫌み臭さが見え隠れ。
プリシラ **1/2 キワモノとして描かなかった見識はかうが、そこからもう一歩踏み込んでほしい。
プリズン *1/2 可もなく不可もない。
ブリット **1/2 さすがカーチェイスの元祖。話は思ったほどでもない。
プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角 ** リングウォルドは主役の顔じゃない。
プリティ・ウーマン *** 職人マーシャルの健在ぶりを示す佳作。
プリンス/パープル・レイン ** 話はくっさあ。
フリントストーン モダン石器時代 大人から子どもまで、すべての人にとって時間の無駄としかいいようがないゴミ。
ブルーサンダー *** ヘリコプターの使い方の巧みさ。ジョン・バダムの職人芸が光る。
『ブルーサンダー』 Blue Thunder
前回は点数が甘くなりやすい分野を書いたが、実は点数が甘くなる乗り物もあったりする。それはヘリコプターと潜水艦(笑) 私のヘリコプター好きを決定づけたのが、このジョン・バダムの快作。この年、バダムはこれと『ウォー・ゲーム』とハイテクネタの映画でヒットを連発。ヘリのデザインと設定が抜群でヘリの空撮シーンの美しさは『地獄の黙示録』と双璧をなす。中味もまさに全編ウエスタン感覚でオープニングからキメの連発。ロイ・シャイダーvsマルカム・マクダウェルというのも渋いが、そこにウォーレン・オーツが絡んできて、今はなき有楽座で当時中学生の私はしびれまくった。そのころはおもしろかったらそのまま映画館に居座ってもう1回みるなんてこともありました。後日妙なTVシリーズが作られたのはまあご愛敬ですな。いまだにプラモデルが出ないかとまっているのは私だけでしょうか。1983米 監督:ジョン・バダム
Vol.30 2002.05.06
ブルースが聞こえる ** ニール・サイモンの古き良きアメリカが腹ただしく思える現在。
ブルースチール ここ数年で最低の脚本。
ブルース・ブラザース **** 楽しすぎる! ソウルを感じるミュージカルコメディ。
「ブルース・ブラザース」 BLUES BROTHERS, THE
洋楽への興味が増しはじめた頃、ひょんなことからこの作品と出会う。同時上映の「エアポート'80」がみたかったのだが、そんな動機も今となっては笑いのタネ。この作品はなかなかビデオにもならなかっただけに、本当に幸運な偶然だった。出てくるアーチストたちは全然知らなかったが、演奏はどれも強烈で、あとで「そんなビッグな人だったのか!」と何度も驚いた反面、納得も出来た。特にレイ・チャールズとジェームズ・ブラウンは最高。ベルーシ、ランディス絶頂期の1本。キーマンとは思えなかったエイクロイドだけが順調にキャリアを築いているのは面白い。これほど楽しい作品はなかなかおめにかかれない。映画好きも音楽好きも、そして楽しくなりたい人も必見。とにかくクールだ。 1980米 監督:ジョン・ランディス
Vol.14 2000.6.18
ブルー・ベルベット ***1/2 スゴイ! 映像ミステリーとしての面白さ。
「ブルー・ベルベット」 BLUE VELVET
「ツイン・ピークス」で知られるデビッド・リンチが「砂の惑星」の大失敗の後に作った映画。その一見奇妙な世界がはまると面白くて仕方がない。リンチのすごいところは謎を謎として残すところ、そして異常を説得力ある描写で構築できるところ。本作のデニス・ホッパーのキレ具合は映画史に残る怪演。さらに白眉はディーン・ストックウェル扮するおかまの歌! ランプをマイク代わりにして口ぱくする様のあやしさにはくらくらする。ノーマルとアブノーマルの境界線を歩くスリル。リンチの映像美学の入門編にふさわしい1本と言えよう。1986米 監督:デビッド・リンチ
Vol.5 2000.02.27
ふるえて眠れ **1/2 ベティ・デイビスだけで充分怖い。
ブルジョワジーの秘かな天使たち **1/2 この視点がブニュエル。
ブルックリン最終出口 ***1/2 絶望と希望のコントラストも鮮やかな秀作。
フルメタル・ジャケット ***1/2 圧倒的迫力の新兵訓練と通説とは逆で描ききる新しさ。
フル・モンティ **1/2 可愛らしい小品。
ブレイブハート **1/2 戦闘シーンの醍醐味を支えるドラマが支離滅裂なのがもったいない。
フレイルティー 妄執 *** 低予算の身の丈を効果的に生かし切った佳作。
ブレインストーム ** 圧倒的なビジュアルイメージと貧弱な物語。
ブレインデッド *** 良く頑張りました。
ブレードランナー **** まさに金字塔。圧倒的ビジュアル世界。
ブレードランナー 完全版 **** これが決定版!
ブレードランナー ディレクターズ・カット最終版 *1/2 これは改悪だ!
プレシディオの男たち ** アクションシーンのキレはなかなか。
ブレックファスト・クラブ **1/2 ものわかりよすぎ。
プレッジ *** この苦みが美しい。
プレデター ** シュワちゃんにあんなこと言われたら異星人だって怒るよ。
プレデター2 *1/2 前作の方がまだまし。
フレンチ・コネクション **** ポリスアクションの頂点に立つ超娯楽作品。
フレンチ・コネクション2 *** ラストで爽快!
ブロークン・アロー **1/2 あいかわらず粗い。しかもそれが力になっていない。
ブロードキャスト・ニュース **1/2 東芝日曜劇場レベルの画。
ブローン・アウェイ 復讐の序曲 *1/2 みーんなふっとぶ!
プロジェクトA **** 素晴らしい。活動写真の結晶。
プロジェクトA2 史上最大の標的 **1/2 話がいきあたりばったり。
プロテクター ** ジャッキー、アメリカ映画界に玉砕。
ブロブ ** ぶよぶよの技術が上がっても話は面白くならないのが映画の不思議。
フロム・ザ・ダークサイド **1/2 鶴の恩返しがこうなるというのが面白い。
フロム・ダスク・ティル・ドーン *** 小気味いいB級テイストの快作!
フロム・ビヨンド ** へん。しかもおもしろくない。