DVDの楽しみ方は人それぞれです。中でもすでにDVDが大ブレイク中のアメリカはタイトル数も多く、米国盤DVDならではのものも多いので、米国盤を個人輸入されて楽しんでいらっしゃる方がたくさんいます。しかし国内のDVDプレイヤーでは簡単にみられないという状況など、最初は様々な不安が多く、なかなか一歩踏み出せないでいるのでは。やはりその道の達人に聞くのが近道ですね。ではネット上でつとに知られる方々に米国盤ライフをお聞きしてみました。まずはご紹介を!

お名前 AVEさん エリセさん 岩窟王さん shown-z@河童さん 宮脇正臣さん KITさん
ご紹介 宮脇さんのdvd catalogで発売情報を担当。米国盤に関する最新リリース情報は必見で、国内随一の速さを誇ります。 「銀盤生活」の運営をされています。ヨーロッパ映画に造詣が深く、その方面の情報にも大変お詳しい方です。 「岩窟王のCINEMA KINGDOM」の運営をされています。米国盤の個人輸入の特設コーナーもあり、情報盛りだくさんです。またロビン・ウィリアムズの私設FCもあります。 「皿といつまでも」の運営をされています。LD時代からのヘビーユーザーということでずっと国内盤だったのが、今年ついに米国盤にも手を出してしまったという・・・米国盤を「ダークサイド」と表現するのがいい感じです(笑) DVDユーザーはその名を知らぬものはいないであろう有名サイト「dvd catalog」の運営をされています。何か困ったときがあったらここの掲示板に書き込んでみましょう。 宮脇さんのdvd catalogで米国盤レビューを掲載。その的確でわかりやすいレビューは米国盤ユーザーから絶大な支持を得ています。またDVDプレイヤーのリージョンフリー化に関する情報サイト「DVD Republic」も開設していらっしゃいます。
運営サイト dvd catalog 銀盤生活 岩窟王のCINEMA KINGDOM 皿といつまでも dvd catalog DVD Republic
現在の所有タイトル(2000年9月現在) 287、うち米国盤は141 284。そのうち米国盤(香港盤や台湾盤も含めて)は108。 約350。内、米国盤は約190。 570(企画・音楽モノ等を除く)。内、北米版は48(43タイトル) 420、そのうち米国盤は329。 少なく見積もって米国版2500タイトルくらい、国内版300タイトルほど
視聴環境
上から
DVDプレイヤー
AVアンプ
プロジェクター
(またはモニター)
スピーカー
(フロント・センター・リア)
パイオニアDV-S9
(リージョンフリー)
ヤマハDSP-AX1
ソニーVPL-VW400QJ (P)
ビクターAV32WX2(M)
F:BOSE 363
C:Infinity Kappa Video
R:BOSE 121
パイオニアDV-S9
パイオニアDV-525
(リージョンフリーモデル)
デンオンAVC-A1
ソニーVPH-D50QJ
すべてJBL製
F:SVA2100×2R
C:SVA CENTE
R: CONTROL SERIES CM62×2
パナソニックDVD-A459
パイオニアDV-414
(R1機)
すべてソニー製
コントロールアンプTA-E9000ES
パワーアンプTA-N9000ES
東芝32DW2E
ビクターSX-500Spirit
(現在フロントのみ)
R1:マランツ DV-18
R2:ソニーDVP-S707D
ヤマハDSP-AX1
シャープXV-Z5000(P)
ビクターAV-28WX2(M)
すべてヤマハ製
F:NS-300MC
C:NS-C300MC
R:NS-100MC
SW:YST-SW150
パイオニアDV-S9
(手動リージョン切り替え式)
すべてソニー製
コントロールアンプ
TA-E9000ES
パワーアンプ
TA-N9000ES
VPL-VW400QJ
すべてB&W製
F:B&W CDM-7
C:B&W CDM-1
R:B&W CDM-1
Ayre D-1 Progressive
パナソニックDVD-H100
0
デンオン製
AVC-A1SE
+POA-10-N
(サブウーハー用)
ソニーVPH-G70QJ(P)
F.C:SB-TF200
R:SB-TS200
RC:B&W Ds-6
SW:SB-TW200
DVDプレイヤーを最初に購入されたのはいつですか? SONY DVP-S7000を1997年3月に買いました。 1998年のお正月、地元の電気店でDV-S9のデモ映像を見た時に全身に電気が走ったかのような衝撃を受けまして・・・(笑) 後先考えずその場で、購入を決定しちゃいました。 僕はLD歴の方がはるかに長く、初期のDVDプレーヤーの画質には懐疑的だったため、なかなかDVDを導入する気になれませんでした。やっと導入したのは1997年の暮れくらいだったと思います。 1997年8月だったと思います。買ったのはパイオニアのDVL-9。 1996年末(最初のDVDプレイヤーが発売されてすぐ) 初代LDプレーヤ以来LDファンだった私がDVDに手を出すきっかけとなったのは、1997年夏LDプレーヤ下取りキャンペーンにつられてPioneer DVL-9を購入したことでした。
米国盤を楽しまれるようになってどのくらいですか? DVDは約2年半です。 最初の北米盤DVDを購入したのが、1998年の2月頃だと思うので2年と7ヶ月ぐらいでしょうか(曖昧な答えですいません^^;) DVDの北米盤に関しては、'98年の夏からですから、2年くらいになります。こちらは始めからネットでの個人輸入でした。 僅か3ヶ月の初心者! 2年半程度です。 1998年春になってソニー DVP-S7000初期型が無改造でリージョンフリーになることを知り、電気店店頭で初期型の店頭展示品を見つけて購入して以来です。
米国盤でこれを買ってよかった!という名盤を3枚ほどあげてください。 「Terminator 2: The Ultimate Edition DVD」

「Saving Private Ryan (dts)」

「Seven Samurai (七人の侍)」

この3タイトルを見て、自分がミーハーだという事を再認識しました(^^
◆七人の侍・クライテリオン盤

◆存在の耐えられない軽さ・クライテリオン盤

◆ショーシャンクの空に
★「FIGHT CLUB」

★「SEVEN SAMURAI」(THE CRITERION COLLECTION)

★「TERMINATOR 2:Judgment Day /THX Ultimate Edition」
「T2アルティメットエディション」

「ヒドゥン」

「プライベート・ライアン[dts]」      
・Heat

・eXistenZ(Alliance)

・Joan of Arc(TVミニシリーズ)
 
・Star Trek: The Original Series(スタートレック/宇宙大作戦)

・Clueless(クルーレス)

・Dreamworks作品全部
・東宝作品全部
(特に米国でNew Lineのもの)
私にとってこれは非常に難しい質問です。ほとんど映画タイトルばかり毎日のように見ているのですが、見て良かったと思えたタイトルはすべて買って良かったというタイトルですので1000タイトルは軽く越すと思います。国内版との違いといっても、国内版は家族のために買っているだけですので、国内版でどのタイトルが発売されているかということ自体よく知りませんし、たまに米国版と比較のため見る以外は見ていません。
なぜ米国盤を買うようになったのですか?
米国盤を買うきっかけはみなさん様々ですね。まず商品の魅力が大きかったという方々。LD時代からの米国盤ユーザーである岩窟王さんは「国内版とは違うジャケットやニュー・マスター仕様のもの、国内版でリリースされていない作品、豪華な特典付きBOXセットなど、北米盤は映画マニア、AVマニアにとって、まさに宝の山でしたからね」と語っている。それからインターネットの普及に伴う情報の増加も大きいようで、エリセさんもその1人。「インターネットで米国盤情報を扱うサイトを見たのが始まりですね。DV−S9を購入して少し経ってから「七人の侍」の北米盤が素晴らしいという情報を知り、試しにとその一本をオーダーしてみたのです。その後リージョンオールのソフト(主にアニメや邦画)を中心にちょくちょく購入するようになりました」(エリセさん)だったそうですが、その後「加速度的にハマリだしたのは「マトリックス」のリリースからです。このソフトを観るためにリージョンフリー機を購入し、それまでの鬱憤を晴らすかのようにリージョン1のソフトを買い漁ってしまって・・・(笑)」 そのお気持ちとてもよくわかります、ハイ。一方ハードがきっかけだったというのはAVEさん。「初めて買ったDVDプレーヤーがSONY DVP-S7000でしたが、それがいわゆる「初期型」という事が分かり、簡単にコードフリー化する事が出来たから」というのはなるほどという感じです。日本のプレイヤーではみたくてもみることができないですから。このあたりのことはKITさんのホームページで情報を知ることができます。また日本のDVD事情に見切りをつけた感じのこんな発言も。「日本盤のフォックス及びパラマウントのレンタル先行戦略に嫌気がさしたのと、東宝の高すぎる価格。ヘラルド配給作品の品質のバラツキの激しさが大きな要因」と語る河童さん。「今のところ日本盤の損失補填的な考え方で北米盤と接しております。それもこれも価格は高く品質は低いという大半の国内版DVDのメーカーの姿勢によって北米版を買わざるを得ないと言うのが実感です」(河童さん) このあたりは切実な問題なんですよね。笑い事ではありません、本当に。
達人の選ぶこの名盤!
というわけで、まず3名の方があげられたのが2つ。
Terminator 2: The Ultimate Edition DVD(ターミネーター2)
日本でも2001年3月にリリースされることになりましたが、すでにアメリカでは8月のおわりにリリース済み。しかもそれが悶絶モノのまさに究極仕様。「劇場公開版と特別編を収録! Dolby Digital EX、DTS-ES収録! 特典映像が満載! これが定価約40ドル(実売30ドルくらい)ですから、コード1環境のユーザーなら買って損ナシです。これぞ究極の1枚ではないでしょうか?1」(AVEさん)、「パッケージも特典も音声も何もかも満足できる一品。これが20$ちょいで買えるというのが北米盤の良いところですね」(河童さん)、「3バージョンをTHXマスタリング&スクィーズで収録。音声も音響デザイナー、ゲーリー・ランドストームの再ミキシングによるDD-EX音声とDTS-ES音声を同時収録、とマニア垂涎の最強仕様の「T2」です。えっ、現在出ている国内盤との比較? そんなことするまでもないでしょう。(苦笑)」(岩窟王さん)とみなさん手放しでベタボメ。かくいう私もその1人(笑)。これはすごかったです。ちなみに宮脇さんのサイトでこのソフトの総力分析をされていますので、ぜひそちらもご参照ください。
Seven Samurai (七人の侍)
日本ではいつになるやらさっぱり先の見えない黒澤作品ですが、この作品はリリース当初リージョンオールで発売されて、一気に米国盤ユーザーを増やした名品です。「これは本当に買って良かったです! 203分の作品が一気に見られます! 同じCriterion Collectionの「Yojimbo (用心棒)」、「Sanjuro (椿三十郎)」、「High and Low (天国と地獄)」もオススメです。ディスクのクオリティが高いので黒澤作品に馴染みのない方でも買う価値は十分にありますよ」(AVEさん)、「北米盤にハマるきっかけとなったDVDです。解像度が高く、黒がグッと締まった、陰影の深い映像が絶品! 3時間以上ある本作を一気に見れてしまうところも大きな魅力ですね。一番お気に入りの北米盤が邦画というのも何か皮肉な感じがしますねぇ(^^;」(エリセさん)、「僕は黒澤明監督の大ファンで、北米盤を買う切っ掛けのひとつになったのが、このクライテリオン版「七人の侍」のLDだったこともあり、そのDVD版のこのディスクにも特別な思い入れがあります。当時、黒澤監督作品は1度TVで放送された程度で国内ではビデオすらリリースされていませんでした。ですから自宅で黒澤作品を見る為には、大枚はたいて北米版LDを買うより方法がなかったのです。邦画でありながらなんとも不幸で馬鹿げた話でした。まあ、その後やっと国内LDが発売された時は時で、その常識外れの高価格に驚くことになるのですが。(笑) 東宝版LDの定価から考えると、少なくとも価格の面では北米版を入手した方がはるかに安くなると予想されます」(岩窟王さん)

また2名の方があげられたものが1本。
Saving Private Ryan (dts音声版)(プライベート・ライアン)
「Dolby Digital盤と比較したわけではありませんが、このdts盤は必聴の1枚です! 冒頭のオマハ・ビーチのシーンを大音響で友人に見せたところ、あまりに生々しくて、気持ちが悪くなってしまったほどでした。このdts盤が日本で発売されていないのが残念です」(AVEさん)、「「dtsっていいねぇ・・・」と心底感じさせてくれたDVD。冒頭のオマハビーチ上陸作戦の場面では、その圧倒的迫力によって驚きを通り越して恐怖さえ感じました」(河童さん) たしかにこれはすごいです。音も映像も極上の1枚。これをみると国内盤が消し飛びます。

それから推薦を受けたのは以下のタイトル
eXistenZ(Allianceリリース版)(イグジステンス)
「正確にはアライアンスから出ているカナダ盤。素晴らしい品質、豪華な特典と非の打ち所がない。クローネンバーグの世界観を味わい尽くすのに理想的な1枚」(宮脇さん)
Clueless(クルーレス)
「国内未発売であり、日本盤LDと比べても5.1ch化、高画質化と利点が大きい。ファン号泣の逸品」(宮脇さん)
Joan of Arc(TVミニシリーズ)
「TV映画ながら非常に面白く、高画質でアナモフィック収録。怒濤の高品質で有名なベッソンのThe Messenger(ジャンヌ・ダルク)との比較鑑賞も面白いが、日本での発売可能性がゼロに近そう」(宮脇さん)。
Shawshank Redemption, The(ショーシャンクの空に)
「一向に国内盤が出る気配がなかったので北米盤DVDが出ると聞いた時は狂喜しました。しかもそれから延期に次ぐ延期で約一年半くらい発売が遅れたので余計に手にした時の感動が大きかったですね。特典こそ少ないですが、画質と音質は素晴らしいです」(エリセさん)
Star Trek: The Original Series(スタートレック/宇宙大作戦)
「丁寧にレストアされ、5.1ch化された同作の決定版的DVD。日本盤もそのうち出るとは思うが、トレックだけにとんでもない高値を設定してきそう」(宮脇さん)
Unbearable lightness of being, The(CRI版)(存在の耐えられない軽さ)
「クライテリオン初のスクイーズ収録なのですが、その滑らかな映像と鮮やかな発色に度肝を抜かれました。試しに国内盤LDと比較したのですが余りにも違うので思わず笑ってしまいました。それくらい凄いです」(エリセさん)
Heat(ヒート)
「米国盤としての品質は並ながら、最高に好きな1本なので。それでも日本盤に比べたら画質では優れているしアナモフィック収録のメリットも大きい」(宮脇さん)
Hidden, The(ヒドゥン)
「まさかこの作品がDVDで出るとは思ってもいませんでした。画質音質はイマイチですが、元々モノラル音声のB級SFという位置づけの作品ですからリニューアルマスター&DD5.1chは嬉しい限りです」(河童さん)
Fight Club(ファイト・クラブ)
デヴィッド・フィンチャ−監督が自ら監修した、パッケージから2枚組のピクチャー・ディスクを含めたデザインがとびきりカッコ良く、肝心の本編の画質、ドルビー・デジタルEX収録の音声、特典内容も充実の一言! フィンチャ−監督のソフトではクライテリオンのLDBOX「SEVEN」(これも近く同監督の監修の元、再DVD化される予定)も素晴らしいですが、DVDではこれがダントツでしょう。国内盤の発売も決定しましたが、この超絶ディスクにどこまで渡り合えるのでしょうか?(岩窟王さん)

それから宮脇さんには意外な作品群をあげていただきました。
Dreamworks作品全部
日本での発売元が未定であるため(筆者注:ドリームワークスの作品は今後劇場配給も不透明で行く先が気になるところである(宮脇さん)
東宝作品全部(特に米国でNew Lineのもの)
これは私も納得。だって高いんだもん、東宝のDVD。しかもニューラインはものすごくハイクオリティなDVDが多いのです。

また岩窟王さんはぜひこのメーカーをということで・・・
THE CRITERION COLLECTION
クライテリオン社は、洋の東西、スタジオの枠にとらわれずに世界の名画・話題作を厳選した上で借り出し、独自に画質&音質のデジタル・リマスタリングを施した上、充実のサプルメントを加えて発売することで知られるアメリカのソフト会社です。高品質を誇るクライテリオン・コレクションは、LD時代から多くのAVファイルを魅了し続け、最近スクィーズ収録に移行した同社のDVDもコレクター、映画ファンの絶大な支持を受けています。クライテリオンのソフトは他社の一般ソフトに比べると多少割高な価格設定ですが、米国盤にチャレンジしたいと考えている方にはぜひ覚えておいてほしいメーカーのひとつです。

僭越ながら最後に私もプッシュさせてください(笑)
Brazil(未来世紀ブラジル)
テリー・ギリアムの傑作はアメリカではその内容をめぐって丁々発止のやりとりがなされましたが、これはギリアムの最終的なバージョン+特典映像だけでなく、なんとその映画会社側が作らせたバージョンまで収録というとんでもない内容。岩窟王さんも推すクライテリオンならではの商品です。
THE FANTASIA ANTHOLOGY
(ファンタジア+ファンタジア2000)

あのディズニーの名作のセットですが、注目は「ファンタジア」。なんと初公開時のインナーミッション(休憩)まで復元した完全版(世界初ビデオ化) しかも両作ともdts音声まで収録。映像特典ももちろん充実。
米国盤はここが魅力!
では米国盤の魅力をあげていただきました。
*日本の劇場公開よりはやく楽しむことができる。また日本未公開作品が楽しめる。
・最大の魅力は最新の作品が日本封切り前後に見られることでしょう。もちろん日本では未公開のものも見られますし当然よけいなぼかしもありません(KITさん)
いち早く最新作が観れる点も捨て難いです(エリセさん)
・日本未公開や公開中の作品をいち早くDVDで楽しめる点はLD時代から変わらない魅力(宮脇さん)
・国内ではまず出ないようなマイナーな作品なども数多くリリースされているので、それらを探してみるのも面白いかもしれませんね(エリセさん)
*オリジナル音声を英語字幕付きで楽しめる。
・英語字幕つきで原語で楽しめるということです。日本語字幕も悪くないですが、台詞のニュアンスは大幅に違っていますので、本来の制作者の意図を知りたければできるだけ英語のままで楽しむのが本当でしょう。もちろん英語字幕もやや短縮されていますし、字幕を読んでいると画面が十分に見えないということもありますので、そういうときは字幕を消して見ます(KITさん)
・英語字幕(かCC)がほぼ確実に入っているので英語学習にも適しているなども見逃せない魅力だと思います。日本盤には英語字幕のないものも多いので(宮脇さん)
*価格が安い
・1にも2にも実売価格でしょう。平均20$前後というのは大半のDVDが¥4000以上する国内版に比べれば送料を考えてもお得以外のなにものでもないと思います(河童さん)
何と言っても価格の安さでしょうか。特に国内盤はアニメ系が非常に高額設定なので、米国盤の安さはとても助かります。最近はかなりアニメのタイトルも充実してきているので、アニメファンの方は要チェックだと思いますね。多少クオリティは落ちますが、それでもメリットは大だと思います。実売平均15〜25ドルくらいで買えるのはやはり魅力的です。(エリセさん)
・安さですね。普通のモノだと20ドル程度で買えますから、日本で劇場で鑑賞するのと同じ感覚でしょうか・・・(AVEさん)
*日本とは製品仕様が違うタイトルが多く、特典などが魅力。
・僕は劇場鑑賞を基本としているので、ヒット作品はほとんどの場合、買う前に1度はその作品を見ています。ですから英語があまり堪能でない僕は、作品自体よりは音響などに魅力を感じますね。日本では権利の問題からかdts-DVDのタイトルが少ないので、米国盤を買う事が多いです(AVEさん)
・DTSタイトル、特に音楽系、の充実も米国盤ならではの利点かと。Dreamworksのように日本未参入のスタジオやCriterionのような特殊なブランド、またArtisan、Anchor Bay、New Lineのように日本では配給先が分割されてしまい価格や品質にバラつきが出てしまうものも、米国盤なら水準以上の品質で安定しているため大ハズレがないのも嬉しいところ。(宮脇さん)
・dts版が多い、特典映像満載の特別仕様が多いってことも魅力ですね(河童さん)
・本編のクオリティに劣らず、ジャケットやケース、解説書、インタラクティブ・メニューなども含めた、トータルなパッケージ・デザインが重要でそれらが整った上で初めて、好きな作品を所有する感慨を得ている側面があります。トータルなパッケ−ジデザインに関しても国内盤より米国盤の方が、より優れているものが多いような気がします(岩窟王さん)
・洋画系ソフトは特典満載でハイクオリティ(もちろん例外もありますが)、メニュー画面も凝ってるしピクチャーディスクが多いのも○(エリセさん)
*製品自体のクオリティが高い
国内版に比してクオリティが高いソフトが多い。(河童さん)
*パッケージが美しい。キープケースで統一されている。
・価格、品質、特典の充実など実質的なことの他にキープケースで統一されている。(宮脇さん)
筆者注:国内盤がキープ(WHVなどの背が高いケース)とジュエル(SPEなどのCDサイズのもの)とごっちゃまぜなのにくらべて、米国盤はすべてトールケースサイズになっています。ただしこれには反論もあって、「全てがトールサイズであるというのも魅力に上げる人がおられるかと思いますが、私の場合は収納スペースを圧迫するトールケースは邪魔でしかないので、ケースに関しては魅力を感じません。紙ジャケは論外」(河童さん) そうアメリカは環境問題の関係でトールケースが紙製のものがあるんです(笑)

いかがです? すごくいい感じでしょう! 映画好きなら絶対ひかれると思うのです! ではでは壁はないのでしょうか?
壁はある。でも大丈夫!

まずハード面の問題ですが、これは意外に簡単な問題です(といってもそれなりの投資が必要ですが) アメリカはRC1、日本はRC2のため、それぞれの国で国内向けに生産されているプレイヤーやディスクは他のRCのプレイヤーやディスクでは再生できません。ですから一番手っ取り早いのは・・・
1、リージョンコード1の機械を買う
 これがもっとも安心できる方法です。私の場合はこれにあたります。一部の電気店や免税店で扱っていまして、アメリカとは電圧が違いますが(120V 60Hzが一般的)、基本的にはそのままコンセントにさして使えます。またアメリカのショップから通販で入手するという方法もあります。入門機で値段は3、4万円という所です。ただしDVDプレイヤーが2台になってしまいますので、同一メーカーですとリモコンコードの問題が起きる場合があります。
ほかにも以下のような方法があります。
2、マルチリージョンの機械を買う。
 いわゆるコードが固定されていない、リモコンなどでリージョンコードの切り替えが出来る特別仕様の機械です。これですと1台ですむことができます。これも一部の電気店や免税店、ネットの通販で入手できます。値段は上と同じです。これもオススメの方法ですが、マルチリージョン機ゆえの再生できる出来ないのハプニングも若干あるようです。
3、国内向けDVDプレイヤーを改造する。
 現在使用しているものがある場合、それを簡単な改造をして使うという方法です。一番安上がりですが、保証対象外になる、改造は機種ごとに方法が違い改造できない機械や、また失敗することもある(笑) という点がデメリット。

またごくまれにメーカーのミスで機構上簡単にマルチリージョン機のように簡単に切り替えが出来てしまう不思議な(しかし米国盤ユーザーにはうれしい)モデルも何台かあります。ネットで時々に話題になります。このあたりの情報はKITさんのサイトに詳しく出ていますのでぜひご覧ください。またパソコン内蔵型のDVD-ROMプレイヤーですと(winもmacも)、普通はコード切り替えの回数が制限されます。一般的には3〜5回といったところです。でもそんな制限もはずす方法もあります。PC-DVD Region ZEROに詳しく紹介されています。

一方ほかに心配な点としては「言葉」と「個人輸入」に関してでしょうか。そのあたりもお聞きしました。まず英語について。やはり英語に自信のない方に日本語字幕なしでの映画鑑賞はきついというのは事実です。「英語が障害にならないのであれば、両方を鑑賞できる環境を整えてタイトルごとに日本盤、米国盤を検討してより優位な方を購入するのが王道かと。英語が苦手なのなら無理して米国盤を買っても映画そのものが楽しめず、本末転倒になってしまうでしょうから日本盤が存在するものに関しては素直にそちらを買う方が吉かと。」(宮脇さん) でも実際に米国盤にふれてみると意外になんとか理解できるのも事実なようで、「英語は意外なほど気合いでどうにかなります」と河童さんは断言。また「英語に自信がないので米国版は買わないなどといわずに、映画が好きなら是非日本公開前の作品を買ってみて優越感にひたることをおすすめします。英語字幕さえあれば辞書片手でなんとか理解できると思いますし、好きな映画を見るためなら英語を覚えることもあまり苦にならないと思います。」と語るKITさん。同じようにAVEさんも「英語に不安がある方は、自分が何度も見た作品を買われてみたら如何でしょうか?日本語で覚えているセリフを英語字幕で確認するのも面白いと思いますよ。「おぉ、こんなセリフだったか!」と新たな発見が出来ます。」と、苦労よりも楽しみがあるとのご指摘。「私も英語は習ったと言うよりほとんど映画を見て覚えた口です。アメリカで2年半生活したときに、日常生活には全く不自由しないくらい英語力がついていました。」(KITさん)とのことですから、ひょっとしたら語学学習のよいきっかけになると思います。

もう1つ、個人輸入という問題ですが、これはほとんど問題なし。「海外サイトも下手すると日本の国内オンラインサイトよりも早く品物を届けてくれたりしてユーザーフレンドリーなお店も多いと思いますので、あまり肩肘張らずに始めてみてはいかがでしょうか。」(河童さん) 岩窟王さんも「なにやら「米国盤を個人輸入する」と聞くと大変そうだと感じるかもしれませんが、やってみれば意外と簡単で、あっけないくらいです。商品到着までの時間も4日から1週間と国内の多くのネットショップと大差ありません」とのことです。届くのかどうかは最初不安だと思うのですが・・・「信頼のあるショップで買えば何も恐い(?)事はありません! 僕も最初の頃はちゃんと届くか不安でしたが、届いたソフトの封を切るのが段々と快感になってきました。」とはAVEさんの弁。「初めて荷物が届いた時は快感ですよ〜(笑)」(エリセさん)「輸入したブツの到着を待つこと自体が楽しいという面は否定できず、クセになりますので気をつけましょう(笑)」(宮脇さん)とのことですから楽しいことは間違いないようです。また岩窟王さんのサイトには「北米DVD個人輸入指南」というコンテンツが設けられています。「北米盤の個人輸入に関する情報を紹介しております。FAQや質問専用BBSもありますので、これから米国盤購入にチャレンジしたいとお考えの方は、ぜひ一度お越しください。」(岩窟王さん)とのことです。また当サイトには新譜情報が「DVDの部屋」にありますし、また「DVDヘッドライン」というR1ソフト専門のメルマガも発行しております。ぜひご利用ください。

最後に宮脇さんからひとこと。「最近では日本盤も価格、タイトルともに充実してきていますし品質も安定してきていますから一時期のように「なにがなんでも米国盤!」というスタンスは必要ないように思います。最近では日本盤が優れているというケースもありますから。「米国盤最高!」「米国盤が上!」とあまり近視眼的にならず、両方の情報を集めた上で選択していくのが賢い購入方だと思いますし、そうやって徐々に入っていった方が米国盤と長く付き合っていけると思います。わけもわからず米国盤を収集した挙げ句、ある日突然その虚しさ気付いて全然見なくなる、なんて悲しいですから。情報収集の際はdvd catalogをどうぞ(爆)」 やはり自分が何を求めているかを見失わず、積極的に情報を集めて、DVDライフを素直に楽しむのが一番のようですね。その選択肢の一つとしてかなり魅力的な米国盤DVD。ぜひトライしてみてはいかがでしょうか?