北海道

シネマ大門
従来の興行チェーンならいざしらず、独立した企業としては地方都市の映画館の常識を覆した充実設備のシネコンタイプの映画館。函館駅前からほど近く(市電で1つめ。充分歩ける距離)、同地域の従来館が化石にみえるほど(汗)。イオンシネマ、メディアージュなどでおなじみのソニーシネマチックの設計施行。ロビー、運営スタイルなど首都圏レベルとなんら変わらない。(2002.07.26)

シネマ3 ?? 見やすさ *** 音響 **1/2 環境 ***

ソニーシネマチックが関わっているが、場内の感じや音の傾向はイオンシネマに近いスタイル。機器類はもちろんソニー。みやすいが音の迫力には欠ける。

群馬県

MOVIX伊勢崎
MOVIXの4号館。1999年にオープンした。スーパーモール伊勢崎はショッピングセンターではなく、さまざまな施設が建ち並ぶ商業地域という感じで、ここも映画館自体が独立した建物になっている。駐車場は無料。スクリーン4がTHX。音響フォーマットと上映館はチケット売り場に明記。レディースデーだけでなくメンズデーがあるのはありがたい。またきちんと今週のTHX館での上映はと明示するのは○。トイレにベビー用のスペースが男女ともにあるのは素晴らしいが面積が狭い。またロビーが窮屈に感じるのはレイアウトに問題があるのだろう。

スクリーン1 246 見やすさ *** 音響 **1/2 環境 **1/2
スクリーン4 508 THX 見やすさ *** 音響 **1/2 環境 **1/2

県内唯一のTHX館で、SRD、dts、SRD-EXだけでなく、SDDS8chにまで対応している。THX館で508席はかなりキャパが多い方だが、その割に画面の大きさを感じられない。SPはJBLで設置はTHX館のセオリー通り。鳴り方はややパワー不足で、繊細さはあるものの表現力がもう一息。ダイアログのリアリティに欠けていて、また弦楽器の艶が感じられない。シートは松竹標準タイプで、ドリンクホルダーのサイズが小さいのはなんとかしてほしい。またシートの番号がシート背面部にしかないために指定席となったときに探しにくいのも改善して欲しいところ。

愛知県

ヴァージンシネマズ名古屋ベイシティレポートはこちら
VCの2号館。1999年11月20日にオープンした。全12スクリーン中THX認定館が7(うち2つがプレミアスクリーン)。3フロアーを使っているので中央に吹き抜けのような空間があり、VC市川にくらべてロビーが広々としている。またどこのスクリーンでなにが上映されているのかがはっきり明記されているのもよいが、残念ながら音響フォーマットの明示はない。

スクリーン3 239 THX 見やすさ *** 音響 *** 環境 ***

THXシアターとしては中規模の部類に入るが、とても見やすく、また低音のなり方に迫力は感じないものの、自然な音場がひろがり、特に弦楽器の表現力は素晴らしい。

スクリーン4 498 THX 見やすさ **** 音響 **** 環境 ***1/2

さすがのTHX印!という音を味わうことが出来る日本屈指の映画館。サラウンドの響き方が自然で、セパレーションがしっかりしていて、映画上の音源の位置がはっきりとわかる。また高域から低域までのバランスも完璧で、低域の音はものすごい爆音。しかも必要以上になっていない。さらにダイアローグも変なクセがない。とにかくパッケージとしてのバランスが素晴らしい。何かをことさら強調するという不自然さがまったくないのは見事。それを空間が大きくなるために音響的には不利になるといわれている大きな劇場で再現するのであるから文句のつけようがない。スクリーンも見やすく、シートも○。1つだけ言うと出入り口の位置が悪いので、遮光上のデメリットがあること。でもこれも重箱の隅のようなもの。ここはこだわって見る価値がある映画館。

京都府

イオンシネマ久御山
1999年6月にオープンした。「くみやま」と読むそうです(私、読めなかった上に、間違って覚えていました) 全館音響機器類すべてソニー。ということはソニーの音が好きな人にはたまらない場所だろう。しかし私は好きではないので(笑) 特筆したいのはチケットブース横のモニターに上映時の音響フォーマットが表示されること。これはありがたい。問題点はその場所。いわゆる郊外型のショッピングセンターだが、電車で行くのは相当辛い。駅からのバスの本数も少ないので要注意。

スクリーン4 286 見やすさ ***1/2 音響 **1/2 環境 ***

かなり個性のある音を聞かせてくれる。いわゆるソニーの音で、きれいでクリアだが私には人工的に聞こえてあまり好きではない。低音の鳴り方はすごくて、迫力はある。でも私の考えている映画館の理想的LFEのならしかたではない。まあハイレベルな音であることには違いなしで、あとは個人の嗜好の問題とまでいっていい。画面はかなりきれいで、この透明な感覚は映画によっては魅力をさらに引き出す力になると思う。シートは○。

大阪府

ユナイテッドシネマ岸和田レポートはこちら
岸和田駅を降りてからは岸和田港に向かって徒歩10分。岸和田カンカンというショッピングスペース内にある(これから鉄道で遠征される(?)方のために申し上げておきますと、新大阪からは結構あった。東海道本線→環状線→南海線とのりついで結局1時間近くかかっった)。全9スクリーン中、スクリーン7がTHX認定館。たので、せっかくなのでそれを体験しようと思い、チョイスした作品はすでに見ていたのですが「グラディエーター」。音響はSRD-EXでした。なお残念ながらここも音響フォーマットの表記はチケット売り場にも劇場入り口にもない。いいと思ったのが制服。シックでかっこいいポロシャツで私も欲しいぐらい(笑)。

スクリーン7 520 THX 見やすさ *** 音響 **1/2 環境 **

雰囲気としてはヴァージンシネマズの映画館に色調といい、構造といい、とても似ている。スピーカーはJBL。そしておもしろいと思ったのが室内照明。天井部にはなく、サイドウォールからスポットライト状に照らしていた。おそらく空調の関係だと思うのですが、よいアイディアだと思う。低音はよく出ていますが、リアの音がかなり響いていて、残響がやや大きすぎだと感じた。特にダイアローグのなり方は響きすぎ。スコアなどもリアの自己主張が強すぎるように思った。そして最大の問題は劇場入り口の配置。ここはVC同様、劇場のサイドから後方へスロープ状に出入り口が設けられているのですが、VC同様、劇場のサイドから後方へスロープ状に出入り口が設けられているのですが、ドアを開けるとなんと劇場外の光がスクリーンにさしこんできた! ここ7の出入り口を出たロビーは窓からさんさんと日光が降り注ぎ、明るいことこの上ない。夜の時間帯でしたらまったく気づかなかったと思うが、エンドクレジットとはいえ出口側をずっと開けられてしまったので、スクリーン両サイドは遮光もへったくれもない状態になった。このあたりはもったいないと思う。