とりあえず店主が気になった映画関係ニュースをヘッドラインでおとどけ。

2/22　今年はコラムの関係もあるので一応ノミネーション（正確には優秀賞か）も含めて第27回日本アカデミー賞の結果。太字は最優秀。

2/22　第54回ベルリン国際映画祭は14日に受賞作品を発表。最高賞に当たる金熊賞はファティ・アキン監督の厳しいイスラム家庭を逃れたトルコ系ドイツ人女性の波乱に満ちた人生を描くドイツ映画「Gegen die Wand（壁に向かって）」。女優賞には『モンスター』に主演したシャーリーズ・セロンと「Maria Full of Grace（慈悲深きマリア）」のカタリーナ・サンディ・モレノの２人が受賞。男優賞は「El Abrazo Partido（失われた抱擁）」のダニエル・ヘンドラーが獲得。監督賞には「Samaritan Girl（サマリア人）」を手掛けた韓国の金基徳監督が選ばれた。

2/22　5/12〜23に開催される2004年カンヌ国際映画祭。今年のオープニング作品に少年２人と司祭の30年にわたる友情の物語を描いたスペインのペドロ・アルモドヴァル監督の「La Mala Educacion（Bad Education）」が選ばれた。アルモドヴァル監督は1992年の同映画祭で審査員を務め、99年には『オール・アバウト・マイ・マザー』で同映画祭の監督賞を受賞している。オープニングに選ばれたという知らせに「カンヌ国際映画祭は想像しうる限り、最上の映画祭だと思う」との声明を発表し、喜びを表した。なお今年の審査委員長はクエンティン・タランティーノ監督。タランティーノ監督は1994年の同映画祭に『パルプ・フィクション』を出品し、最高賞パルムドールの栄誉に輝いている。同監督は「映画監督および愛好者として、カンヌの審査員になる以上の大きな夢はない。審査委員長を務めるのは大変な栄誉で、同時に重い責任も感じている」との声明を出した。

2/22　セザール賞の授賞式が21日行われ、作品賞に「幸せな最期」（原題 The Barbarian Invasions、ドゥニ・アルカン監督）が選ばれた。外国語映画賞は『ミスティック・リバー』。欧州連合（ＥＵ）作品賞は『グッバイ、レーニン！』が受賞した。

2/22　マリオン内の映画館6館が2月〜3月を目途に、「全席指定席制」を導入を決定。まずは2/28より日劇3館が全席指定席制に切り替わる。チケットの発売システム自体も今後見直しが行われる模様。なお丸の内ルーブルのみ今後も全席指定は導入しないようで、理由は建物の構造的な問題としている。

2/22　東急レクリエーションの映画館は毎月22日、“ご夫婦”または“男女カップル”のお客様に限り、2名様2000円というサービスを実施中。

2/22　第58回毎日映画コンクールの結果

2/1　米アニメ映画製作会社ピクサー・アニメーション・スタジオは29日、ウォルト・ディズニーとの映画配給契約を延長するための交渉が決裂したと発表。ピクサーは現行の契約下で、あと2本の映画を2003年11月と2004年に配給。2006年以降の映画配給について別の提携先を探すとしている。アップルコンピュータCEOでもあるスティーブ・ジョブズ最高経営責任者（CEO）は「ディズニーとの契約更改を目指して10カ月も交渉を進めてきた上で、断念することにした」と述べた。ディズニーのアイズナーCEOは、ピクサーの成功を祈る趣旨の声明を発表し、「ディズニー経営陣はピクサーの最終条件提示を受け入れることができなかった。ディズニーにとって現行契約下で数億ドルの費用負担が生じるためだ」とする見解を示した。ピクサー製作の映画は最近数年では、ディズニー・スタジオの営業利益の大きな部分を占めているだけに、ディズニーにとっては予想外の痛手となる。

2/1　角川書店の角川歴彦会長は29日、映画製作者連盟の会見で、大映を買収して設立した「角川大映映画」を再編、4月1日から「角川映画」に名称変更することを明らかに。旧作のブランド名として「大映」は残るが、「大映」の名前は消える。角川書店は一昨年11月、徳間書店から大映の営業権の譲渡を受け、角川大映映画を設立、映画やビデオの製作、撮影所の運営をしてきた。しかし「（角川、大映双方の）社員の交流も進み、融合がスムーズにいった。さらに発展させ、角川グループとしての映像の方向性を示したい」（角川会長）として、角川大映映画に同書店の子会社などを統合、角川映画の名称で新たにスタートすることになった。今後「新・戦国自衛隊」「妖怪大戦争」「ガメラ」など大作映画の製作に取り組む予定。

2/1　日本映画製作者連盟（映連）が29日、都内で会見、03年の全国映画概況を発表。興行収入が過去最高の2032億円を記録。入場人員は前年から微増の1億6200万人。興収の内訳では邦画が671億円で、前年比26％増と健闘。そのうち『踊る大捜査線THE MOVIE2　レインボーブリッジを封鎖せよ！』が173億5000万円と、1本で邦画全体の4分の1を占めた。作品別興収では、邦画が『踊る大捜査線2』の他に、『ポケットモンスター　アドバンスジェネレーション　七夜の願い星ジラーチ』（45億円）、『名探偵コナン　迷宮の十字路』（32億円）の順。洋画は『ハリー・ポッターと秘密の部屋』（173億円）、『マトリックス・リローデッド』（110億円）と人気シリーズの続編が強さを発揮した。

2/1　今年の正月映画の興行模様は熱帯魚と侍が圧勝。全国公開した作品の中では『ラストサムライ』と『ファインディング・ニモ』の話題作２本が、興行収入（興収）100億円以上を見込む快進撃。『ラストサムライ』は当初、客層を30〜40代中心と予想していたが、実際はシニアから学生まで幅広い観客層。現在まで興収90億円以上を記録。配給するワーナーブラザースは、最終的に130億円程度を見込んでいる。『ファインディング・ニモ』も現在まで興収90億円を超える絶好調をキープ。ブエナビスタは、最終的に120億円以上まで伸びることを期待。映画史上最多となる企業120社とのタイアップという圧倒的な宣伝力も勝因といえそう。一方で他作品は散々な結果。『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ』の興収は約12億円。27億円、19億円と健闘してきた『とっとこハム太郎』同時上映の作戦も今年が3年目だが、今年は激減。ほかの正月作品に至っては、ほとんどが10億円に届かないという厳しい結果。